被災者支援サークルあくしゅ@福岡教育大学

東日本大震災を機に、被災者支援のために福岡教育大学内に
立ち上げた「被災者支援サークルあくしゅ」のブログ。
これまでの活動報告や支援物資の募集などを更新します。
少しずつでよいので、まずはご協力どうぞよろしくお願いします。
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# ■NHKスペシャル「シリーズ東日本大震災 追跡 復興予算 19億円」を見て

本日深夜、NHKスペシャル「シリーズ東日本大震災 追跡 復興予算 19億円」の再放送があった。放送中からツイッターで頻繁にツイートされるなど、反響が大きかったこの放送。前回は見逃してしまったので今日は絶対見るぞという気持ちで一日を過ごした。

 

見ての最初の一言は、まさに、「衝撃」。

 

被害とは関係のない事業のために、しかも被害とは関係ないところへ多額の復興予算が流れていたという、暴かれた「真実」に言葉が出ない。まさに空いた口がふさがらないとはこのことだ。

 

詳細はメモできなかったが、どこかの省(経産省?)の510件の事業のうち、被災がひどかった3県で採択されたのは30件にとどまり、残りはすべて関係のない県外に流れていたらしい。しかも、(同じ省や事業かわからないが)専門家に事業計画書を調べてもらって分かったことは、関係のない県に流れていただけでなく、被災者支援に直接関係する事業は全体の4分の1に留まり、あとは被災者支援に間接的にしか、もしくは直接的には関係ない事業として「流用」されていたという。事業に応募した企業が根拠とした政府文書の中に「活力ある日本全体の再生」という文言があり、これにこじつける形で要求したところが多かったらしい。

 

その一方で、商店街を復興させるための事業を県に応募したところ不承認になったり、被災地に残って医療活動をしている個人経営の医者たちに多額な個人的負担をかけたりと、国の言う「被災者支援には十分すぎるぐらい使っている」という説明とは、大きく現状が異なることも明らかになった。

 

復興予算は「誰」の復興か、をもとに使われなければならない。今回の場合は特に、原則的にその方々への「直接」的な支援でなくてはならない。極端な話、まずは一人1000万円の資金を「ばらまき」、残りで瓦礫撤去やインフラ整備などに充てるなど、1円残らず「被災者」のために使われなければならない。「間接」的な支援に使われてはだめなのだ。そこに「なんでもあり」がつけ入る隙ができてしまうから。

 

今回の未曽有の震災を前に、支援の在り方も大きく変わり、ある意味この危機が私たちの社会の作り方や幸せの在り方についての洞察を深め、民度を上げたような一面があったことは否定できない。ふんばろう東日本支援プロジェクトのように、行政に任せず、ツイッターやネットなどを駆使しながら、民が直接動くことで効果的な支援を繰り広げてきた。原発の問題にしても、単なるおらが村のレベルを超え、社会の問題として捉え、大きな声を上げる人も増えた。地震と津波の傷跡はひどいものだったが、その裂け目から市民意識という萌芽が芽吹いてきたようなところがあった。

 

しかし、結局、マクロの構造は変わっていなかった。つまり、この国ではまだ民ではなく「国」が主人公であり、その「国」にまとわりつく「ウイルス」が蔓延しているのである。

 

民主主義も自分たちの手で勝ち取ったのではなく、この国ではそれは与えられたという歴史がある。アメリカの庇護のもと、軍事的なことは考えずに、内需拡大だけに集中してきた。つまり、私たちはつねに国やそれをも超越するものに支えられ、守られながら、ここまでやってきた。それはまるで保護者に面倒みられている「こども」のようだ。

 

日本では国のことを「国家」とよび、それはすなわち「国」という「家」と書く。「家」とはモノであり、雨風などから私たちを守ってくれるものである。でも本当の国家は「家」ではないし、モノではない。それは国民の力で絶えず築き上げるべき人と人との関係性であり、制度である。そのように行動する人たちのことを私たちは市民と呼び、彼ら・彼女たちこそ国の主人公であるはずである。国家とはつねに憲法という民からの要求によって縛られるべき権威である。本来、国民は国をコントロールしなければならないのであり、主−奴が逆転してはならないのである。

 

今回の大震災をして、人々に変化の兆しは見られたものの、結局は「国家」側の意識は何も変わらず、それに群がる人たちのメンタリティも変わっていなかったのだ。

 

東日本大震災のようなカタストロフィ以外に、この国がどうやって変われるというのだ。悲劇は起きてしまった。でも、強く生きようとしている人たちがいて、その人たちを後押しすることはできる。復興予算はそのためにある。

 

助ける人が国家であろうと人であろうと、被災者の支援のために予算をつぎ込まなければならない、ということには変わりない。それはいたって単純なことだ。もしかしたら国家を支えているマシーン達は「そんなに単純ではないんですよ」というかもしれない。でもそうじゃない。すべきことは極めてシンプルなのだ。そういう人たちは、そのシンプルなことよりそのほかの事情を優先してしまうことで、事態を複雑にしてしまっているだけなのだ。

 

ふんばろう代表の西條さんが言うように、まずは目的を定め、それに向かって皆が取り組むこと。それ以外のことは二の次だ。この原則が貫徹されれば何をすべきかはぶれないものなのだ。

 

今回の番組では、これらの予算は多額の「増税など」で賄われた、と言っていた。僕のように国立系の組織に所属している身としては、増税はもちろんだが、給与削減によってものしかかってきている。もちろん、僕らは血税を配分していただいて仕事させてもらっているので、必要な時は削減もいたしかたないというところはある。血税だからこそ、ありがたく頂戴し、その変わり利益など関係なく、とことん仕事を遂行することを使命として働いているのである。それが僕ら国家公務員に準ずるものの仕事だ。

 

正直僕のような「准」教授で(ちなみに教授か准教授かは年齢やポストの空き状況次第というのがほとんどで同じような年齢でとっくに教授ってこともある;当然月々の給与も多いに異なる)、家族持ちで、一馬力で、ローンもあって、という人間にとって月3万円削減されるとかなり辛い。それでもそうした削減が必要で、用途に納得できればいいのだ。増税も同じだ。しかし、今回の給与削減も今回のように結局は直接的な支援にほとんどなっていない、という「現実」を突き付けられたときに、全くをもって「納得」感が得られないのだ。

 

この「筋の通らなさ」が今の日本には蔓延している。これはほとんど不治の病といってよいほど頑固であり、この国と国民を根っこから脅かしている。

 

しかし、その不治の病を治したいと思ったら、今しかない。

 

この大震災後の日本の復興の時期以外にどこにあるというのだ。

 

民意は芽吹きつつある。今一度、国や上に立つ者は「現実」を見よ。「形式」に囚われず、共通の目的(つまり「内容」)を重視せよ。想像力を持って、自身の(優遇された)立場を相対化せよ。

 

 

最後に、「あくしゅ」のような民による草の根の支援はこれからも続けて行かねばならない、と強く思った。国が駄目だからというのもある。そしてなによりも、こういう支援活動の続行が民度を芽吹かせる水となるのだから。でたらめな予算の使い方のため、増税や給与削減に納得していなくても、「上を正す」ことと「民レベルの支援を続けること」は別物である。前者のために後者を犠牲にしてはならない。

 

今年度より主任になり、学会で任された仕事ものしかかり、他にもすべき仕事が山積し、科研も当たり、日々の教育も立て直しをしなければならない今、正直支援活動も鈍っている。また、家庭人でもあるし、その上に支援活動が重くのしかかっている形になっている。私自身がこれらのことに押しつぶされてそうな現状にある。

 

それでもだ。

 

やはり手を止めてはだめなのだ。

 

来年以降の活動が危うい今、あくしゅの在り方も模索しなければならない。でも、細かいことはくよくよ考えないようにしよう。まずは、今自分ができることを周りのみんなと一緒にアクションとして起こしていくこと。このことだけを考えて行こう。

 

その先に進むべき道は現れるはずだ。もし現れなかったら。その時はまたそのときに切り開いていけばいいさ。

 

さぁ、本学のみなさん、あくしゅメンバーのみんな、初心に戻り、被災者の皆さんに寄り添い、支援活動に取り組んでいきましょう。 


そのために、皆さんの手を貸してください。お願いします。

| comments(1) | trackbacks(0) | 03:55 | category: 投稿 |
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コメント
19兆円の話は、本当にそんなことがあるのか?と思うほどでした。
私は、米国の同時多発テロが起こった時も驚かなかったんですけど。
特に気味が悪かったのは、インタビューに答える人たちが、堂々としていることです。
今、政治の世界が大騒ぎですが、どうなるのでしょう。

それから、たくさんの役と仕事を精一杯務めようとなさっている先生を、すごいですね、大変ですね、と言うばかりでなく、何かしたいものだと思ってます。

健康にはくれぐれもご留意ください。
| ソナム | 2012/09/13 9:36 AM |

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